3.お日様の匂い

















































「 あ る 朝 」















































カーテンを開けたら朝でした
あなたの睫に宿る光



白い海を泳いだり 赤い苦痛を見せられたり
あの時 僕の肩にあったのは ただの暗い世界でした



朝の香りがこんなにも 悲しく香ってしまうなんて
お日様の匂いがこんなにも 僕を心地よくしてくれるなんて
思わなかったでしょう?



カーテンを開けたら朝でした
あなたは小さく笑いました



暗い世界に落とされたら もう平気ではいられないだろうって
そう思ってしまいました



朝の香りがこんなにも 嬉しく香ってしまうから
お日様の匂いがこんなにも 僕を優しく迎え入れてくれるから
ねぇ そうですよね?



忘れていいなんてどこにもないって
教えて下さい 教えて下さい 出来たら唄って下さい



僕が忘れてしまわないように
教えて下さい 教えて下さい 出来たら刻んで下さい



カーテンを開けたら朝でした
あなたは笑ってこう言いました



「出来たら忘れてください」